野菜BOXたより 2003年6月11日号
今週のやさい とまと 岩沢平吉 三条市 きゅうり 坂田賢一 三条市 大 根 矢代一代 三条市 ほうれん草 矢代一代 三条市 玉ねぎ 五十嵐昇 三条市 きゃべつ 中村健一 栄町 ブロッコリー 中村健一 栄町 藤田信一 田上町 坂上徳夫 田上町 −−−−−−−−−−−−−−−−−− 次週(6/18)の野菜 とまと きゅうり 新じゃが ブロッコリー 枝豆(3品分) 産直協議会報告 =有機肥料と手作り海水塩現地視察ツアー(6/6)= この日は大変よく晴れて一行はちょっとしたドライブ気分。 最初の訪問は、神林村にある有機肥料の工場、高橋農産。 ここでは周りの農作物に影響が及ぼすことを懸念して、製造は 冬場だけ。そこで肥料の素?である養豚団地へ。この1日に生 まれたという子豚がたくさんいて、高橋さんから子豚を1匹抱 かせてもらい「かっわい〜い」の連発。この子豚が大きくなって ハムになる・・・こんどはそのハム工場へ。自宅脇で手作りのハ ム作り。養豚にハム・さらに肥料まで手がける高橋秋雄さんは年 中忙しい。 午後からは笹川流れを目指し北上。景勝地の海脇に塩を煮る釜 を見学できるようにした工房件店舗へ。海から塩水を引き込んで 1週間ゴミなどの沈殿を待って煮詰めるという作業でできる塩は 1週間で約10kgくらい。「磯塩」や「藻塩」は塩味でも旨味が あって美味しい。 燃料の薪も今は木がたくさんでるからとリサイクルの精神を語る オーナーの小林久さん。 ともに農民連に加わり、安心で安全な食料は日本の大地からの モットーで、顔の見える産直運動をやっている我々を快く迎えて いただいた。 手作りの塩とハムが加わり、味噌、醤油が出来て、この産直運動が より豊かなものになっていくことは大変喜ばしい。 これからもこのような農民連と消費者のいろんな見学ツアーを 多いにやっていきたいとの感想です。 =================================== ◆7月の野菜 5回 6000円◆ 7月 2日 とまと・きゅうり・青菜・なす・とうもろこし(3品分) 7月 9日 とまと・きゅうり・青菜・枝豆(2品分)たまご(2品分) 7月 16日 とまと・きゅうり・きゃべつ・じゃがいも・長ねぎ・枝豆(2品分) 7月 23日 とまと・きゅうり・玉ねぎ・いんげん・ナス、ピ・青菜・人参 7月 30日 とまと・きゅうり・葉ねぎ・枝豆(2品分)たまご(2品分) とまとのサラダ風浅漬 (わかめ、たまねぎ、きゅうり入) とまとは、ビタミン類が豊富で、ビタミンCは1個に 20mg含まれており、みかんなどの柑橘類に次いで多く、 1日3個食べれば必要量が摂取できるという。 またカロチンの含有量も多く、健康野菜として大いに とりたいもの。 わかめにはカリウムやヨードを多量に含み、高血 圧の予防や老化を防ぐ効果も大である。 玉ねぎは、血液サラサラ効果があり、きゅうりは たっぷりの水分とカリウムが利尿効果を発揮すると いう健康サラダ。(酢じょうゆに軽く漬け込む) 1、とまとは四つ割りにして、薄く切る。 2、わかめは水洗いして1cmに切っておく。 3、玉ねぎは薄くスライスしておく。 4、きゅうりは薄きりして、薄塩でもみ、30分 ほどおいてから軽く水洗いしておく。 5、酢じょうゆに半日くらい漬け込むと食べごろ。 酢じょうゆ(好みで調節を) 酢、しょうゆ、砂糖、塩 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 野菜たちのふるさとの話 大根 大根は、わが国古来の野菜の如く思われますが、立派な舶来品なのです。 日本に来たのは、弥生時代の中期といわれています。古墳時代、仁徳天皇 (5世紀の人)の恋歌が古事記に収められているのが文献としては最古では ないかと言われています。そこにはあの大根の白さ、なめらかさが、美しい 女性の腕のようだと表現されています。(足ではありません念のため) いろんな記録から調査した結果、大根の原産地はアフリカ大陸とされるのが 定説です。(紀元前2200年位)あのエジプトのピラミッドの建設労働者の エネルギー源として彼らに現物支給されていた事実がピラミット内の記録に 見られるのです。それが地中海を渡り、ギリシャ地方に分布した後、 3つのルートをたどり、グローバルな旅をしたのです。 1つは当然、西方を向いてヨーロッパに渡りましたが、あそこでは、余り 目覚しい発展をしませんでした。即ち品種改良が進まず、小型な二十日大根 みたいなものにしかなりませんでした。 2つ目は、ひたすら東方を目指してユーラシア大陸をシルクロードを通って、 中国から日本へとたどり着くのです。 3つ目のチームはインド東南アジア経由日本着のルートをたどります。 この東組が西組と比べると、原種とは想像すら出来ない素晴らしい品種に 成長したのです。 あの巨大な桜島大根、細いけど長さが1m以上も伸びた守口大根、はては 赤カブ迄もが彼らの一族です。その種類は数えきれないほどです。 わが国では古来より大根を「オオネ」と呼んでいたのが、江戸時代の気障り (きざわり)な漢学者が「ダイコン」と言ったのが大根の始まりと言われて います。 江戸の外食産業を代表するソバ文化を薬味として支えたのも大根でした。 その食品としての能力は、正に万能選手といえます。 根部にはビタミンC、更に消化酵素としてのジアスターゼ、豊富な食物繊維、 あまつさえ葉っぱには、大量のビタミンAを有しています。生で食べても良し、 おろしても良し、漬物の材料としては最高、最大量であり、煮ても亦(また) 可なり、みそ汁の具としても最高位であります。 これほどのスグレモノを江戸の人達は、無能な役者と同一視して「大根役者」 などと軽んずるのは、大根にたいしたあまりにも失礼というものです。 因みにJT(日本たばこ)の開発した大根の品種に「役者小僧」とネーミング したものがあります。 今一度この野菜のトップスターというべき大根に対する再認識をしていきたい ものです。農民連にいがた産直センター部長 文章提供・帆苅善一郎(豊栄市樋之入)