3月に書いたエセー
□ 将棋の有段者 ■ およそあらゆる習い事には、技術の習得を認める 段位が定められている。 将棋もその例に漏れない。 初段というのは、一応その芸が理解できるという 意味なのだろう。 入品(にゅうほん)という言葉を使うところもあるが、 この言葉には、品位とか品性を重視する意味合いが、 込められているように思う。 武道の試合でも、まず最初に挨拶をする。 これから殴り合いを始めようというのに・・・ しかし、剣道なんかは特に言われるが、邪心を持って 修行をしても、ある程度は上達するが、名人、達人の 境地を知ることは出来ないし、道を極めることも もちろん、無理だと言われる。 将棋も将棋道とはあまり言わないが、棋道という。 囲碁でも同じだが。(囲碁の方が棋道という言葉を多く 使うかも知れない)何か通づるものがあるのだろうが、 囲碁がなぜ棋なのかわからない。日本棋院といって、 日本碁院とは言わない・・・ 初段になったのは、高校3年のときだった。 将棋世界誌の問題を解いて規定の点数を得、認定証を貰った。 免状は当時で1万円だったか?(30年数前!) 買う気も無かったし、実力もまだ有段の域には遠いと 思っていた。 しかし、雑誌に名前が載って、それを見た道場の人が、 名札も、初段の位置に架けかえて、初段にされてしまった。 その後、新潟県赤旗名人戦のBクラスで、優勝したとき、 二段の免状をもらった。(3万円くらいのが、無料で) 10年くらい前に、新潟日報という新聞社主催の昇段戦で 優勝して、四段の免状もいただいた。 私の場合、二段と四段の免状は、自分で勝ち取ったと言える。 (新潟県の中で、だけだが) 初段は、試験に合格したようなものか。 ただ、段位を得ても、強くなった、とは思えない。今でも。 タイセンで五段になったときだって、運が良かっただけのような 感じがした。(認定も免状も無いが) 読売新聞の次の一手でも、認定は受けたことがある。 全然、五段という気がしなかった。(自慢に聞こえるかも・・) 将棋を始めたのが小学4年生くらいの頃だったか。およそ 40年間、指し続けて来たが、将棋がある程度わかったような 気がするだけ、の感じだ。 強さというのは、勉強や、研究による理解とは異質な、特別な 要素があるように思える。 強い人と、弱い人の対局を見ていると、弱い人は必ず間違える。 何故か催眠術にかかったかのように、変な手を指してしまう。 強い人というのは、駒の操作によって、相手に暗示をかけ、 精神的空白を作り、思考能力を奪ったり、弱めているのではないか、 と思えてしまう。 ひところ、相手がじっと長考しているとき、何を考えているのか と思ったが、そんなに手を読んでいる訳ではなく、ただ悩んでいる 状態だったりする。そしてそれに付き合うこっちも迷ったり、 または、気が抜けたりして、普通の精神状態とか、戦う緊張感を 無くしてしまうのだ。(これが敗因である) 段位の話から随分飛んでしまったが、本当に強い人というのは、 精神的な、戦う気力という部分が旺盛な人なのだと思う。 わたしは、たまたま40年も将棋を続けて来たから、四段くらい にはなったが、闘争心とか、「絶対負けたくない」とかいう面が 希薄だったように思う。 最後はやっぱり、「何がなんでも勝つ」と思っている方が強い。 (段位の差は、否定できないが、同じくらいのレベルなら。 ただ、プロでは、九段より四段が強い、と言われている) 佳(^^;愚 (1日)
もっとも優秀な戦法 将棋にはいろいろな戦法があるが、何が勝率が良いか? まず、居飛車か振飛車か? −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 居飛車なら、 1 相懸かり(棒銀、腰掛け銀、横歩取り等) 2 角換わり(棒銀、腰掛け銀等) 3 矢倉 振飛車なら、 1 四間飛車 2 三間飛車 3 中飛車 こんなところが代表的なところです。(大雑把!) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 最近のプロの将棋は、相懸かり調で横歩取らせの 8五飛車戦法というのが流行っているそうです。 これは、後手番の方が勝率が良いという一寸不思議な 戦形です。 ついこの間までは矢倉が主流だった。先手が少し 勝率が高く、「後手を持って指す気がしない」とかいう 人が多かった。 今回佐藤名人に挑戦する丸山忠久八段は、先手なら 「角換わり腰掛け銀」、後手番のときは「8五飛戦法」 と だいたい決めている見たいです。 もし、丸ちゃんがこれで今期名人を奪取するとなれば、 この戦法の優秀さが、証明されることになるのだろう。 昔、大山・升田のころは、振飛車全盛時代だった。 なぜか二人の引退後から、一時振飛車が廃れてしまった。 しかし最近、藤井竜王に代表されるように、復権というか かなり指されるようになって来た。 「歌は世につれ、世は歌に連れ」という言葉があるが、 将棋界における戦法というのは、やっぱり人に連れて 変わっているようだ。 強い人が指す戦法だから、優秀な戦法に見えるが、 その戦形の良さは、その人だからできるっという部分が あるように思われる。 将棋はやっぱり人と人の闘いなんですね。 『格闘技』と言われるゆえんでしょうか。 佳(^^)/~愚 (8日)
麻雀の話 麻雀界では、桜井章一さんが有名です。 神田たけ志氏が描く劇画が、面白い。 麻雀週刊誌で長いこと連載されていたけど、 単行本も数多くでています。 その中で、「20年間無敗の男」というサブタイトルが 付いている。ホントに本当なんだろうか、っと思ってしまう。 20年間・・・・・ 何局打っているかはわからない。しかし、負けたことが 無い! 本当なのか? 麻雀というゲームは、「運」が大部分だとか言う。 「運が7分で、技3分」とか。(逆だと言う人もいる) だが、桜井章一の麻雀は、100%ワザ、腕なのだ。 そのワザには裏技(ウラワザ)と言われるものも含まれる。 知っている人は、知っている、積み込み、抜き取り、その他 もろもろなんでもあり。 ところが、プロになるとそんなのは当り前なのだ。 その上で、桜井章一は、勝つ。しかも無敗! これは、事実なら、人間技じゃない。神がかりだ。(鬼か!) 興味深いのは、桜井章一が強い相手と打つときに、 「みんながいっせいに、水を入れた洗面器に、顔を突っ込み 我慢比べをやっているようなものだ」と言い、 「苦しくなって、顔を上げた者の負け」という言葉だ。 そしてもう一つ、『もーさん』と言われる師匠とも呼びたい と思った相手と対したときのことです。 『もーさん』は麻雀のためにひたすら勘を磨く。 店の前に立ち、じっとしていると、支配人が寄って来る。 「どうしましたか?」と聞かれると、 「今、店の中には○○人のお客がいるか」というと 支配人は「そうです○○人です」と答える。 『もーさん』は、中を見なくともわかるのだ。 そんな超能力者のような『もーさん』にも桜井章一は勝つ。 『もーさん』は徹夜麻雀のあと、命を落としてしまう。 完全実話なのか、劇画としての脚色は無いのか? わからないが、勝負の世界の凄まじさは理解できる。 生命エネルギーを、奪い合う。 そんな側面が、勝負事にはあるのだ。 そこで勝ち続けるということは、膨大なエネルギーの交換が 行われる、何か目に見えない世界の力に関係しているのでは ないのだろうかとも思ってしまう。 故花村九段が真剣士だったころ、着物の袂(たもと)に駒を 隠し持っていて、イザというときそれを使ったという話は、 有名である。(将棋の世界での裏技は、そんなとこか) しかし、そんなのは現代の将棋プロから見れば、幼稚すぎる。 そんな技は覚える必要もないし通用するものでも無い。 (このことで花村九段を貶める気はない、真剣士という裏世界から、 ときの名人に挑戦するまでに登りつめたことは偉大なことです) だが、将棋の読みで、次に相手がどうやって来るか? それがわかれば、互角以上に戦えるのは間違い無いだろう。 それは、将棋に、盤面に、その局面にどれだけ通暁しているか、 エネルギー(研究を)を注いでいるかの違いで、読みの優劣が 分かれるのかも知れないのだから・・・ このエネルギーとは、力みでは無く、むしろ力を抜いた静かな心の 状態から流れ出してくるというか、溢れてくるもののようだ。 そんな境地で将棋を指して見たいものです。 佳(^^;愚 (15日)
羽生と森内 (棋王戦) 今日、3月21日、新潟県の、ホテル イタリア軒で 棋王戦第四局が行われています。 クルマで40分くらい走れば行けるところなので見に 行きたいと思っていたが、仕事の上がりが遅くなって断念 してしまいました。 お昼にインターネットで見た感じでは、羽生が良さそう だった。アマには攻めているほうが良くなって見えるから 当てにはならないけど・・・ 新潟県内ではお昼のニュースでNHKがローカル版で 流していた。主催の新潟日報は朝・夕刊で取り上げ、 夕刊は一面トップという扱いです。 これは、羽生の10連覇達成なるか? というのが大きなインパクトを持っているせいのようだ。 将棋を知らない人でも、10回も優勝することに畏敬の 念を抱くのは、勝負の世界で、勝ちつづけることの困難さ を、みんなが認めているためだろう。 (ここまでは、21日の夕方6時頃書いた) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 結果は、夜9時のニュースで見たのだが、7時14分終局。 羽生勝って、棋王位10連覇達成。快挙ですね! 羽生棋王は、新潟県にはなんども来ているが、森内八段は 多分初めてかもしれない。 ほとんどの人が、「羽生が勝つんでしょうね・・・」 と言っていた。 それほど羽生さんのネームバリューが高く、森内さんの 知名度は低い。まぁーこれは新潟県に限ったことでは無い とは思うが。 しかし、将棋は、面白そうな内容だった (結果がわかってから並べるのは興味が半減するけど) 現場で、リアルタイムで見ていればハラハラどきどき だったろうなぁ。 最新型の8五飛戦法だったが、羽生さんが2五歩と先手の 飛車先を押さえ込み、8六歩から横歩を狙って行くだけで 手になっているのだから恐ろしい。 先手陣の組み方がムズだったとも言えるだろう。 それに、ズバッと飛車を切って迫るところは一抹の不安を 感じさせもするが、鋭いとしか言いようがない。 実際、銀二枚が良く働いたから早くに寄せの形になった 見たいだが、勝ちきるには大変そう。 結局128手と、標準的な手数で終局した。 過去に何回も、プロの対局を見に行っているが、 実物を見ると、なんとなく空気を通じて強い将棋のレベルに 近づいているような気になる。(錯覚?) プロレスとかは、生で見たこと無いけど、そういう空気が 観客を興奮させるんだろう。 いわゆる『ハイになる』現象かもしれない。 佳(^^;愚 (22日)
三条将棋道場、 毎年恒例の三条名人挑戦者決定戦 鈴木さんは、インターネット将棋道場24でSminoru の名で指している三段、瀬高さんは、過去2回、新潟県竜王戦で 準優勝の強豪ですが・・・
★解説★ 先手64手目、6四金がチャンスを逸した、5七角と 王手をして、2八玉とさせた後7五に角を成り飛車取り の方が優っていた。逃げると歩を取られて先手指しきり になってしまう。8五飛車とぶっつける手が最善のよう だが桂馬を取られる順になり先手「と金」も作れない。 それでも後手優勢っぽく攻めて行き84手目5七と、 のところでは、おおーっと思わせるが指し過ぎのようだ。 「王の早逃げ、八手の得有り」の格言通りに2八玉と されて、銀桂交換はしたが、「と金」を取られては変調。 100手目の3五歩のあたりは秒読みのせいもあり、 後手の焦りが指し手に出て来た。105手目の3四桂を 同歩と取ればもう少し粘れたかもしれないが、王を逃げ てからは全く勝ち味なし。 ◎ 三条名人決定戦は4月2日10時、三条道場にて ◎ 長谷川一彦三条名人 対 鈴木実三段(三番勝負) 鈴木さんは6年ぶり、二度目の挑戦、頑張れ!! (29日)