国自慢ではないのですが、日本の中で、この南北に長い新潟(越後)ほど四季の移ろいに恵まれた県も少ないように思います。
春、雪どけと同時に山海の自然はざわめきを呼び、灼熱の夏は長い砂浜を熱し、山々のブナなどの木々はむせるほどの青葉を呈します。
その青葉が秋には錦秋と呼ぶにふさわしい化粧を施し、葉を仰ぐ流れはせせらぐ音を囃し、その豊饒なる流れはゆるやかに越後平野を潤します。
彼等はやがて日本海へと海の幸の土壌となり、雪深い、物みな眠る冬を迎えます。
そんな郷土に根を下ろしも、現代文明社会は好悪に関わらず様々な教えを施します。我が在り様…模索するまま、かの移ろいに身を委ねています。
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